手書きの戦略論

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磯部光毅, 2016, 手書きの戦略論 「人を動かす」7つのコミュニケーション戦略, 宣伝会議を読んだ。

書籍目次

  • 初めに
  • プロローグ
  • 第1章 ポジショニング論
  • 第2章 ブランド論
  • 第3章 アカウントプランニング論
  • 第4章 ダイレクト論
  • 第5章 IMC論
  • 第6章 エンゲージメント論
  • 第7章 クチコミ論
  • 最終章 7つの戦略論を俯瞰する
  • 参考文献
  • あとがき

宣伝会議の無料セミナーであるアドタイ・デイズ2016に行ってきたついで?というか書籍コーナーで購入。とりあえずざっと読み切った。

先行販売というとで、1日目には積んであったものが2日目にはほぼ無くなっていて、買っておけば良かったかなと思っていたところ、夕方に数冊補充された分を手にすることができた。
希少性の影響をモロに受けているのでは、というのはご愛嬌。

アドタイ・デイズのようなセミナー自体は講演者(スポンサー)のポジショントークなので、話半分に聞いておき、有用であれば自分に取り入れる、というアプローチで良いのだが(もちろん参考になる話が沢山ある)、そういったところで置かれている書籍や出展している企業が、どういうことに注目していて何を売ろうとしているのか、というのを見て回るのもトレンドを自分の中に取り入れるのに一役買っているので一概にセミナーを否定できるものではない。

コミュニケーションのアプローチには大きく分けて7つのタイプがあり、それぞれのアプローチの説明を読んでいく内にマーケティングの概要が分かるとのことで、筆者によれば

以前は「広告戦略」と呼ばれていたものが、時代に合わせて拡大進化したのがコミュニケーション戦略。テレビCMなどのマス広告を用いて、多くの人に一方通行で商品の魅力を伝えるための作戦が「広告戦略」だとしたら、マス広告だけでなく店頭やウェブなど、企業やブランドとの「あらゆる接点」を意識し、「双方向の」のやりとりを重視したのがコミュニケーション戦略(マーケティング・コミュニケーション戦略)です。(中略)これ一冊読み終えたときには、コミュニケーション戦略の基本はすべて頭の中に入っているはずです。

と記載されている。

いろいろと新規ビジネスやサービスを作っていく時に忘れてはならないのがプロモーションで、ビジネスモデルを作ったとしてもどうやって顧客を見つけるのかという事がクリア出来ていないと開店休業となりかねない(もちろん価格や流通など4Pフレームワークのその他の要素も必要であるが)。

STPが重要だとか、ブランディングをどうするのかとか、インサイトが無いとだめだとか、メルマガ送りたいとか、タッチポイントが考慮されてないとか、顧客との関与を設計するだとか、ソーシャルなバイラルは外せないとか。

そういう話が自分の周りではよく話題になっているのだが、著者はそういった観点はどれも「正しく」て、そしてそれは流派なのだと述べている。本書ではそういった流派を7つのコミュニケーション戦略として挙げ、それぞれの歴史的な経緯を書きながら外せないキーワードを盛り込んで説明されたものとなっている。

最終章では全体の歴史的な経緯を改めてまとめていて、今後はどうなっていくか?という予想が述べられているだけにとどまっていたが、それでも非常に参考になった。

読んでみての感想は、コミュニケーションのパターンがいくつかあって、それぞれのトピックがバラバラになっていたのが、しかも歴史的な経緯も含めて注目されているキーワードを盛り込んでまとめて説明されているので、自分の中で理解が十分でなかったところが体系的になってきた。

それと、「最近はカスタマージャーニーは必須だから絶対作らなきゃいけない」のようなアプローチばかりにこだわりすぎているところもあったのかな、と再考するきっかけになった。どのアプローチでも十分に出来の良いものであれば戦えるということに気づかされたと思う。

辞書的に置いてリファレンスとして使いながら、今後はスライドでサマリーを作っておいて人に説明が出来るくらいに理解しておきたいなと思っている。