現像する写真のデータはどうやって管理していますか?
妻が現像ソフトをCANONのDPP(Digital Photo Professional)からAdobeのLightroomに移行したので、以前に購入したNASとSSDの話を書いておきます。
これまでの構成
前はこのようにWestern Digiralの外付けハードディスク(HD)を繋ぎ、ファイルを保存していました。Nuro光を導入する前はWiMAXだったので、Amazon Prime Photoの契約をしていてもファイルのアップロードにかなり時間がかかっていました。
Nuro光を導入した後はAmazon Prime Photoへの保存に不満はなくなりました。
しかし、家の中の環境は相変わらずパソコンと外付けHDで現像をするという構成でした。
不便だと思っていたこと
外付けハードディスクが増えていく
これまで現像後のデータは外付けHDに保存していました。
いつも買っていたWesternDigitalの製品です。
外付けHDの価格はだんだんと安くなっています。なので、足りなくなったら買い足すということでも良いのですが、こういうのは数が増えていくと、どの外付けHDに何を保存したのかもわかりづらくなります。
年ごとに外付けHDを決めておけば良いかもしれませんが、できればデータを1つにまとめたいところです。
また、複数に分散しておくと外付けHDが壊れたときに全部なくなってしまうということはないかもしれません。
しかし、自分の写真のポートフォリオとして過去の写真を探すときに複数の外付けHDを繋ぎ変えて探しに行くことや全部繋げて見に行くというのはあまり良い方法とは言えない気がします。
やっぱりデータを1つにまとめておきたいところです。
パソコンの中には現像のデータを保存したくない
以前、妻がMacbook Proを使用していましたがロジックボードが壊れてしまい、起動しなくなってしまったことがありました。
内蔵のHDDは壊れておらず、データはコピーできたのでそこは不幸中の幸でしたが、重要なデータはノートパソコンに残しておくよりもクラウドや外付けHDにバックアップしておいた方が安心です。
現像の際にSDカード等からパソコンにデータを取り込むのではなく、直接外部記録媒体に保存した方が良さそうです。
現像データ保存先は有線で繋げておきたくない
現像がやりかけだからといってノートパソコンからUSB接続でハードディスクを繋げたままにしておくのはちょっと危険です。
ノートパソコンを移動させるときに一緒に運ばなければなりません。持ち方が悪ければ滑らせて落としてしまうかもしれません。
また、必要な外付けHDを作業の度に繋ぎかえるのはちょっと大変です。
ということで、NASを導入する
たくさんの外付けHDを直接繋げずにデータを管理するとなると、大容量の記録媒体にネットワーク経由で保存しておくのが解決策ということになります。
NAS(ネットワークアタッチストレージ)というものがあり、複数のHDを繋げて1つの記録装置(ストレージ)としてネットワーク経由でデータの読み書きを行ってくれる機器です。
カメラで撮影したデータはLightroom経由でNASに保存し、そこから呼び出して現像すれば良いということです。
また、詳しくはこの記事では書きませんが、大半のNASはRAIDを構成でき、ディスクが故障しても復旧できる仕組みを兼ね備えています。3TBくらいのディスクを4つ使用して構成することにしました。
ちょっとした問題
NASを導入すれば万事解決だと思っていましたが、構成を検討する際にちょっとLightroomの想定外の仕様がありました。
Photoshop Lightroom カタログに関する FAQ
E. ネットワーク上へのカタログ保存について
Photoshop Lightroom のカタログをネットワーク上に保存することはできませんが、写真を保存することはできます。Photoshop Lightroom のスマートプレビューを使用すると、写真が保存されているネットワークドライブやコンピューターに接続していない状態でも写真を編集できます。
NASにLightroomのカタログを保存することはできないようです。
そもそもカタログとは何かというと
カタログとは何ですか (Photoshop Lightroom 4)
A. カタログとは
カタログとは、写真のデータベースのことで、写真ファイルが保存されている場所や写真の情報(撮影日や撮影したカメラ機種等のメタデータ)、編集情報(Photoshop Lightroom の現像モジュールで適用した情報)などが記録されます。 カタログには、実際の写真ファイル自体は格納されません。
とのことで、カタログファイルを保存するために外部記録媒体を用意する必要が出てきました。
こちらの記録媒体に外付けHDを使用してしまうと、前述の「現像データ保存先は有線で繋げておきたくない」を解決できないことになります。しかも外付けHDディスクアクセスが遅いと現像(特に起動時や読み込み)に時間がかかってしまうことでしょう。
一方でパソコンの中に保存する場合、速度はそこまで問題にならなさそうですが、「パソコンの中には現像のデータを保存したくない」を解決できないことになります。
つまり「Lightroomのカタログファイルをどこに置くのか」という問題は、ノートパソコンに保存するか、外付けの記録媒体に保存するかの2択となり、どちらかを選ぶとどちらかの不便さが解消できないことになってしまいます。
Macbook ProからiMacに替わったので、「現像データ保存先は有線で繋げておきたくない」という問題は大きな問題にはならなくなったのですが、外付けHDのディスクアクセスのパフォーマンスが気になるのでSSD(ソリッドステートディスク)で対処することにしました。
最終的に運用されている構成
ということで、実際の構成はこちらの図になっています。
普段はSSDを外しているのですが、Lightroomを使用するときにSSDを接続する必要があるので繋げています。ちょっとこれが面倒ではありますが、仕方ありません。
iMacのでスクトップにSSDのエイリアス(ショートカット)を作っておき、繋げてからLightroomを起動するようにしています。
SDカードからRawファイルをLightroomでNASのフォルダに保存しています。
定期的にAmazonのPrime Photoにバックアップを取っています。こうしておけばNASがもし本当に壊れてしまったとしてもバックアップから復旧させることはできるはずです。
買ったもの
- Synology NAS DS416j
- Western DigitalのHDD WD Red(3TB)
- Transcendの外付けSSD(256GB)